ひめゆりの塔

終戦記念日が近いからというわけではないが、今日は暗い部屋で戦争の映画を見ていた

 

ひめゆりの塔(1995年)

太平洋戦争末期、沖縄戦の中で看護師として従事する「ひめゆり学徒隊」と呼ばれる女子生徒たちを主人公とする物語

主演は教師を演じる沢口靖子科捜研の女の女)であり、日本アカデミー賞の優秀主演女優賞を受賞している

 

戦争末期で不足する食料、衛生状態の悪さに苦しむ患者を、防空壕に設営された野戦病院という舞台で描いている このような過酷な戦争映画は、今自分が平和な日本の下でハナクソをほじりながら映画鑑賞できるということの有り難みが心に沁みてゆくのを味わうことができるためなかなか好みである

歩けない患者を断腸の思いで壕に置いていき、空襲に怯えながら次の土地に移動するという場面もあり、患者を救うことができないことに対する生徒たちの苦しみもまた見どころである

 

他には喉の乾きに耐えかねた患者が小便で満たされたバケツに首を突っ込んだり、ガス弾にやられた女子生徒が池沼になってしまうややショッキングなシーンもあるが、全体的に激しい描写は少なかったように思えた 戦時下における思春期の少女ならではの悩み(気持ち悪いスマイル)などもリアルに描かれていると良かったように思う

 

戦時下での沖縄では方言の使用を禁じられていたようで、人物のほとんどが標準語を沖縄的イントネーションで話しているが、一昔前の作品であるため音質がやや悪いことも相まって、台詞が聞き取れないシーンがややあった

あと空襲で爆弾が落ちた時の爆発が仮面ライダーみたいで微妙なクオリティだった

 

総合評価 ★★★☆☆