ある五つ子で合計12回シコり、それぞれでシコった回数に出生順の番号を掛けた数(例:三女で99回シコった場合、3×99=297)の5つの和が44であるとする。それぞれでシコった回数の積を五等分した商のうち、整数であるものを全て求めよ。('19 萌豚大)
(解答)
場合分けし、シコった回数の積を導く。
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[Ⅰ]シコっていない者が存在する場合
それぞれでシコった回数のうち、少なくとも1つが となる。
したがってシコった回数の積も となる。
なお、例えば長女で4回、五女で8回シコり、他のいずれもでシコらなかった場合が題意を満たすため、このような回数の組み合わせは存在する。
[Ⅱ]いずれでも1回以上シコった場合
第 女でシコった回数を
とする。
問題および場合分けの仮定より、以下が成り立つ:
①
②
③ 各について、
いま、シコった回数の積 を五等分した値が整数である場合を考えるので、
は5の倍数である。各
は自然数であるから、
のうち
を素因数に持つものが少なくとも1つ存在する。
を素因数に持つものが2つあると仮定する。このとき、③より、①の左辺は13以上となり、不適。
を素因数に持つものが3つ、4つ、5つである場合や、それが
である場合も同様である。
以上より、 のうち
を素因数に持つものはただ1つ存在し、その値は
である。以下、誰で5回シコったかにより場合分けを行う。
~~~~~~~~~~~~~~~~~
(ⅰ)長女で5回シコった場合
を①、②に代入すると、
④
⑤
これらの差を取ると、
⑥
となるが、③および④より が取りうる値は
のいずれかとなるから、⑥の左辺は
以下となり、不適。
(ⅱ)二女で5回シコった場合
(ⅰ)と同様に、
を得るが、左辺の最大値は であるときの
であるため、不適。
(ⅲ)三女で5回シコった場合
同様に、
を得るが、左辺の最大値は であるときの
であるため、不適。
(ⅳ)四女で5回シコった場合
同様に、
を得る。左辺の値を大きい順に調べると、
⇒
⇒
⇒
⇒
⇒
⇒
...
となり、 が適当。
(ⅴ)五女で5回シコった場合
同様に、
を得る。左辺の値を大きい順に調べると、
⇒
⇒
⇒
⇒
⇒
⇒
⇒
⇒
...
となり、 が適当。
~~~~~~~~~~~~~~~~~
(ⅰ)~(ⅴ)より、
であり、積は となる。
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[Ⅰ]および[Ⅱ]から、積は となる。これらを五等分し、求める商は
である。(終)