キノコゲームの思い出

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小学生やニートが入り交じる、人種のサラダボウルであるメイプルストーリー

社会に出たとき必要になる事の1000分の1ぐらいを、このゲームで学んだと思う

 

 

・グルクエ

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グループクエスト(4人グループで敵を倒したり、パズルを解いたりするクエスト)というものがあった

中でもレベル10~30で入場可能なカニクエは手軽で人気だったが、パズルのルールが理解できないガチの小坊がいたり、それにブチ切れる奴がいたりと、別の意味で厳しい環境だった

 

メイプルストーリーは2次転職がレベル30であり、これはカニクエのレベル上限である

そのため、転職した者は覚えたての2次スキルをしこたま自慢してカニクエを卒業していく、というのが常であった

中でもシーフの二次スキルであるサベッジスタブ(敵に6連撃を加える技で、キャラクターの周りに「殺」などの文字が浮かび上がる)が一番カッコよく、これを見せびらかしている奴は羨望の眼差しを受けていた

 

ちなみに俺はクエスト用マップから外に出るときにLANケーブルを高速で抜き差しすることでクエスト用アイテムを外に持ち出す「持ち越し」という技を使うことができた これができると少しだけ人気者になれる

 

 

・ギルマス

俺はレベル80ぐらいまでソロプレイに徹していたが、何かのきっかけでギルドに誘われたため入団した

メンバーは別に普通だったが、ギルドマスターが頭の悪いヒトラーみたいな奴だった 

逆らうとギルドを脱退させられるため(別に抜けてもいいのだが)、事あるごとに皆ギルマスをヨイショしていた

 

ギルマスには中学で付き合っている女の子がいるようで、ある日その子の写真を見たいか聞かれた 別に見たくなかったが断ると話が一生終わらないドラクエ状態に陥ったため、仕方なくYahooメールで写真を送ってもらうことにした

最初の9回ぐらいはもったいぶって良く分からんゲームのキャラの画像が送られてきた 憎たらしい奴である

10回目のメールを開くとまた良く分からん画像があり、その下にギルマスと怪獣が写っている写真があった

即座に「かわいいね!」と返信した これがギルド内での""正解""である

 

 

五目並べ

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碁盤というアイテムを持っていると他のプレイヤーと五目並べで対戦することができる ちなみにメイプルストーリーには小学生しかいないので対戦すると信じられないぐらい勝てる

メイプルの五目並べは先手に三三や四四がないため先手が必勝と言っていいほど強い 上手い人同士の対戦だと後手を引いた瞬間切断するので一瞬で勝負が終わる 五目並べではなくただのジャンケンである

 

 

・トリプルスロー

4次職であるナイトロードの目玉スキル、トリプルスローは手裏剣を3回連続で投げる技である

ナイトロードは3次スキルのシャドーパートナーで「影」を召喚することができ、「影」は本体と同じ動きをするので、なんと手裏剣が6個も投げられることになる

その見た目のインパクト、音が素晴らしく、トリプルスローは当時一つの到達点とも言えるスキルとして君臨していた

 

4次スキルを覚えるためにはスキルブックというアイテムが必要である スキルブックの入手方法はスキルによって異なるが、トリプルスローにおいてはジャクムというボスを倒す必要があった

しかしながらジャクム討伐には同時間に1パーティしか挑戦することができず、常に待ちがあった

メンテが明けるとボスマップの入口に向かうオタクダッシュが始まり行列が作られ、列にはパーティメンバーが交代で並び、花見の場所取りのように順番を待ち続けた

 

そんなわけでスキルブックの入手難度はかなり高かったが、俺はギルマスに媚び、その知り合いのランカーのコネでジャクムに連れて行ってもらった 当時はそういうことをしないとトリプルスロー習得のチャンスを得ることができず、社会の縮図みたいで怖かった

 

 

・フラッシュジャンプ

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ハーミットの3次スキルにフラッシュジャンプというものがあり、これを覚えると高速で移動することができ、世界が変わって見える 覚えたてだとMPの消費が激しいがそれでも連打してしまう、麻薬のようなスキルであった

ある日ギルドメンバーがその友達にフラッシュジャンプを使いたいと言われ、キャラを貸した そいつはそのままアカウントをパクられて行方不明になった